耳切り坊主
2013年05月14日

<琉球新報より>
妖怪データ
妖怪名:耳切坊主
体長:成人男性
首里地:若狭および首里の大村御殿付近
特徴:元は黒金座主という坊主であってか、妖怪で人をたぶらかしたので北谷王子に退場された。その後、耳切坊主という妖怪に変化した。
尚敬王の時代、那覇の若狭に護道院という寺があり、そこに黒金座主という坊主が住んでいた。
この坊主は要術を使って首里城を混乱させたり、寺にやってきた人々から金品を巻き上げたり、若い娘に乱暴したりと、手の付けられない状態であった。
これを聞きつけた北谷王子という高名な人物が、自分ならこの悪僧を退治できると名乗りを上げた。
そこである日、護道院にやって来た北谷 王子は、黒金座主を呼び出し、囲碁で勝負したいと申し出た。黒金座主も相手の事を知っていたので二人は様子を伺いながら、しばらく囲碁を打った。
隙を見て黒金座主は得意な妖術で相手を眠らそうとしたが、北谷王子の反撃に遭い、両耳を切り落とされた上に、急所を刀でつかれて死んでしまった。
これで那覇の町に平和が戻ると思われたのもつかの間、北谷王子が住んでいた首里の大村御殿の周囲に、通りがかった者の耳を切り落とすという、かくも恐るべき妖怪が現れるようになった。
人はこれを耳切坊主と呼んで、黒金座主が祟ったものだと、非常に恐れた。
それからしばらくして、大村御殿では、家系に長男が生まれると早死にするという奇怪な出来事が続いたので、これも耳切坊主の祟りだと噂された。そのため、長男が生まれると、わざと女の子が生まれたと言いふらしたそうである。
今でも大村御殿の近くには、耳切坊主が出没した場所か、若狭には護道院のものとされる井戸が今でも残っている。
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Posted by ゲタ at 15:01│Comments(0)
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