琉球怪談百物語(新聞より)
2012年02月03日

戦後すぐの話し
その昔、糸満に住んでいたウメコさん(86)とツハコさん(80)の姉妹は、戦後すぐの経験を話してくれた。
近く丘というか山のところがあってね。
そこにいつもイニンビ(ヒトダマ)が現れよったさー。
イニンビはいつも二つくらい、空中で円を描いて飛んで、くっついたり、離れたり、いろんなことしていたよー。
あの頃は毎日のようにイニンビが見えていたけどね。
だから私達も怖いとかいう感じがなくて、「あ、またでよったさ。今日は何個かねー」って、そんなふうに感じていたよ。
そのあと戦後すぐに那覇に住んでいたとき、夜寝ていたら、横によ、日本兵がひじをついて寝ているわけ、
こちらをじーっと見つめていたとおもったら、すぐに消えよったけど、はー、怖がったさー。
あとはね、波之上に住んでいる頃、道を歩いていたら、向こうから誰かが歩いてくるんだけども、よく見たら顔がないわけよ。
いわゆる、のっぺらぼうてやつ。
それがこっちに歩いてくるわけさ。
もう、怖がったの何のって。
するとのっぺらぼうの向こうから、知り合いのおばさんが歩いてくるわけ。
驚いておばさんに声をかけようとしたら、目の前でパッつと消えよったよ。
あの頃は戦後すぐにだったからね、いろんな不思議なことが起こりましたよ。
イニンビも日本兵の幽霊も、そこら中にいましたよ。
いつの頃からかね、まったくいなくなってしまいましたけどね。
わんが、小学4年生の頃だと思う。那覇の天久に住んでいるとき親父の実家が、現在住んでいる具志川で、シーミーのウークイが夜中の1時過ぎなので、シーミーの日に暗くなるまで遊び、高台にある家の屋根に登り隠れながら家族が出て行くみてました。
家族が出て行くのを見届け、誰いない家で食事をし、テレビを見ているときに何気なく窓から外を見ると原っぱの向こう側にある古井戸(板でふさいでます)の上を人魂が2ッグルグル回って後、井戸の隣の家の屋根を5~6回ぐるぐる回りライオン山(ライオンに見える丘)の目(目の位置にある洞窟)の中に消えた。
翌朝、人魂が回ってた家の爺さんが急死したと母親から聞いた。
それから、2~3日は、毎日独りで居る時にあっちこっちで人魂を見ました。
1セン(いっせん)まちや~(駄菓子屋)の婆さんに人魂よく見ると話すと奥から塩を取ってきて頭からふりかけられ、何やらお経らし言葉で清められたらた。
それからは、人魂を見なくなった。
しかし、西表のジャングルの中と穂高の稜線に秩父の山などではマジムン
(お化け)は見ました。マジムンの話は今度に。
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